ゴムの機械加工

machine

ゴムの種類は数多くありますが、入手できるゴムはすべて加工できます。
機械加工で対応できないゴム製品は成型加工もいたします。
機械加工や成形加工もほんの一例ですが、ご紹介いたします。

ゴムを切る、ゴムを削る、ゴムを穿孔する、ゴムの接着など板ゴムやゴムシートを専用の機械で加工を行います。
単に断裁機やスリッターでゴムを直線に切断するだけではありません。
曲線や穴明け、さらに強力な接着加工や粘着剤の貼り加工も行います。
厚さも0.5mmから100mmまでの在庫を保有し、ときにはこれ以上や以下の厚さでも、幅や長さを指定通りの寸法に仕上げます。
用途は特定できないほど様々ですが、どこよりも早く、何処よりも安く、どこよりも高精度をモットーに製品を供給します。

ゴムの素材

一般に良いゴムとは良く伸びて反発の大きいゴムです。
各種合成ゴムが発明されて、その品種は星の数ほどになりました。
しかし未だ総合性能において、天然ゴム(NR)に勝るゴムは存在しません。
黒ゴムといわれる天然ゴム(NR)と、それに似せて造られたといわれるイソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエンゴム(BR)の4種はタイヤ用ゴムとして大量に使用され、故にこれらを合成ゴム(汎用ゴム)といいそれ以外のゴム(シリコーン、ウレタン、フッ素等)を特殊ゴムといいます。
原料に薬品を練り込んで多様なゴムを造り出し、同じ比重、同じ硬度のゴムでも他の性能が大きく異なることがあります。
ゴムの性能を十分に発揮させる用途に対しては十分な確認が必要です。
ゴムの用途がわかれば、最適な材料をご提案することができます。

ゴムの機械加工品の例

製品によっては右の画像のように切断したものをさらに、面取り加工をします。
これは高速道路の料金ボックスの車寄せ部分に使用する緩衝材です。
同じ形状を大量に作るには、成形加工が適していますが、この場合は金型代が高額に発生し、一度のお客様負担が大き過ぎてしまったり、仕上がり寸法に誤差が生じれば、型修正に時間を要してしまったり、費用がかさんでしまうなど様々ですが、機械加工においては、1本からでも金型代が不要ですし、サンプリングも数日で目にすることができ、加工ならではの多くのメリットがあります。

テーパー加工+溝加工

異形段差解消スロープです。
高さのある段差を解消したいとの事でゴム板を貼りあわせ、高さを出し製作しました。

スロープ製作

全方向テーパー加工です。
ご要望により一辺のみでなく全方向からアプローチできる様に製作しました。
(表面に滑り止めシート接着品)

接着加工です。
駐車場の柱の養生用としてゴムを使用、視認性を向上させる為、反射材を利用しました。

削り加工

特大戸当たりを削り加工にて特注製作しました。
四角のブロックより粗削りして丸みを付けて最終仕上げしました。

オーダー品について

ゴムとは直接関係がなくとも、こんな物は出来ないかと相談されることがあります。
さらに成形加工品は償却が可能な数量を必要とします。
一回のオーダーでそれをクリア出来るのはまれなことです。
そんな中の一つを紹介します。
国際自動車連盟が主催するジャパン・ラリーはそれまで十勝地方で行われていましたが、2008年から道スーパーSSルート図央(札幌中心)に移されました。
そして、札幌ドームでスーパーSSを構築するというので、そのコースのコーナーガイドに使用するブロックの製作を何か良い材質はないかと相談されました。(上図)
安価で短納期、破壊しづらく連結部分が目立たないものというかなりシビアな条件を提示されました。
この条件を満たすために次の仕様を提案し受注したものです。

  • 材料:発泡スチロール、 塩ビ管(VP)
  • サイズ:500m/m × 500W × 2,000L
  • 数量:370本 + α
  • 表面:ウレタン樹脂(全体被覆)
  • 色:赤 / 白
  • 連結方法:発泡スチールに貫通孔を設け、塩ビ管を保護剤として入れ込み、ワイヤーで連結